1000日の心のつぶやき

【1000分の59日目】甥っ子と、ニコニコスタンプと、私の背中

遊民
遊民
夫の「お願い」は、いつもまわりくどい。疲れと優しさが入り混じる、ある日の記録。
ガーベラライン

昨日のお昼過ぎ。
めずらしく夫からLINEが届いた。
「お疲れ様です。暇な時に電話して下さい」
——その文面に、少しだけ胸騒ぎがした。

恐る恐る電話を入れると、案の定、要件があった。
「甥っ子の子どもが入ってる少年野球チームがさ、遠征費のクラファンやってるんだよ。会社からちょっと寄付できないかなって」

甥っ子? あれ?
つい数年前、「あいつとは絶縁だ!!!」って怒鳴ってなかったっけ……?
まあ、謝られて仲直りでもしたのか。
夫の感情の潮目は、こっちが気づかぬうちに満ちたり引いたりする。

とりあえず、クラウドファンディングのページを確認したいと言うと、すぐにURLが送られてきた。
「ほら、自分が乗り気なことには即レスじゃん」
「経費にならないなら無理にやらなくていいよ」なんて言葉を添えていたけれど、態度がすべてを物語っている。バレバレだ。

ページを開いて確認すると、甥っ子の子どもはまだ小学4年生。
そこまで頑張って寄付しなくてもいいんじゃないかな……と思いながら、
「まだ4年生なんだね。そこまで頑張って寄付しなくても良いような気がする」と送ってみた。

すると、すぐに返ってきたのは、
「メンバーが11名しかいなくて、最後の大会になるかも」

——必死さが伝わってくるw

案の定、リターン型ではないから損金算入はできない。
AIにも確認したけれど、やっぱりアウト。

「資本金との兼ね合いもあるし、大きな金額は出せないよ」
そう伝えたうえで、「ポケットマネーからいくらか出してあげたら?」と提案すると、

「俺のポケットにはお金がありません」

……はい、出ました。いつもの牽制。

「じゃあスルーでいいんじゃない」
そう返すと、間髪入れず「よろしく」と返事が来た。

——やっぱり、やってあげたいんじゃん。周りくどいな〜。

しかたなく、個人と会社から少しずつ出すことにした。
手続きが終わった画面をスクショして、LINEに貼り付けたら、
ニコニコ顔のスタンプが返ってきた。

なんだろう、この微妙な苛立ちは。

ついでに、先日送った下請けさんの請求書の金額確認もリマインド。
「振込手続きしたいから、金額だけ確認お願いします」
今度はすぐに「OK」のスタンプが飛んできた。

——こんな簡単なことに、何日かかってるの?
ほんと、疲れる。

今日は、公正取引委員会から届いた調査資料と、夫宛に届いた県の調査依頼書もスキャンして、写真で送っておいた。
「内容に不足があれば、先方から連絡が行くはずだから、確認しておいて」と添えた。

今月は申告関係も重なっていて、できることは先に片づけておきたい。
小さなことは、さくっと終わらせたいのが本音。

夫はきっと、私がいなかった時期に税理士さんに丸投げして、作業料金が発生していたことすら知らない。
現場の保険のことで「昨年の売上っていくら?」なんて訊いてくる時点で、決算書なんて読んでないんだろう。

私が——
甘やかしすぎたのかな。

背負ってきた荷物を下ろしたところで、そのまま放置にはできない自分がいる。
もう私の責任じゃない。そう思っても、どこかで見てしまう。

この先、どうなるんだろう。
私の背中は、まだしばらく重たいままかもしれない。

ガーベラライン

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遊民
はじめまして、遊民です。 「死ぬまでにゆる~くやりたい100リスト」からスタートしたこのブログは、ある日夫が発した何気ない言葉をきっかけに、「1000日後に離婚する2人」へと進化しました。 夫婦関係を見つめ直しながら、自分自身を取り戻す過程を綴っています。 離婚も視野に入れつつ、できれば理解し合い、笑って人生を締めくくりたい――そんな想いで、日々の気づきや挑戦を記録中。 同じように悩む誰かのヒントや希望になれたら嬉しいです。