1000日の心のつぶやき

【1000分の72日目】静かな消耗の果てに

遊民
遊民
静かにすり減っていく毎日。夫の“正解”に合わせることをやめたとき、ようやく境界線が見えた。

ガーベラライン

昨日、夫から改装の承諾をもらった。

昼頃、以前に知り合った信頼できるリフォーム会社の現場監督さんに電話を入れる。

「今日は忙しいけど、明日の夕方なら行けますよ」

そう言ってくれて、電話を切ったとき、一つ前に進めそうな予感がして、胸の奥がふっと軽くなった。

昨夜の電話で、改めて気づいたことがある。

夫の善意は、ときに私の境界線を越えてしまう、ということ。

今回の件も——

「あれ? 甥っ子とは絶縁したはずじゃなかった?」という最初の違和感を、その場で確かめていれば、ここまで嫌な気持ちを引きずらずに済んだのだろう。

けれど私は、そんな違和感やモヤモヤを、これまでずっと自分の中で飲み込み、やり過ごしてきた。

「俺は仕事しかできないから」——夫がよく口にするこの言葉もそうだ。

実家の父に比べれば十分にありがたいのだと、自分に言い聞かせて黙認してきた節がある。

けれど、その積み重ねが、今の私にはもう苦しい

気力を削られるような毎日が、続いている。

暴力やお金の不足のように、外から見える理由ではない。

けれど、この静かな消耗は、私にとっては十分すぎるほどの理由だ。

夫にとっては、末娘の結婚を機に「お父さん」という役割を少し下ろし、自分に向き合った結果、過去に置き去りにしてきた娘や孫に目を向けたのかもしれない。

その夫の“正解”の中での私は、何も言わずにそれを理解してくれる妻だったのだろう。

けれど、私はそこで“不正解”の答えを出した。

合否で言えば不合格。

それでも、いつものように取り繕って「補欠合格」にしようとする——

そんな夫のやり方に、私はもう合わせられない。

考えすぎ」と言われたところで、このことを深く考えずに、他に何を考えろというのだろう。

例えば旧車の売却益のこと。

「孫に渡そう」と言われるよりも、少し悪ぶった調子で

「これは家計費とは別だから、好きに使っていいよね」

と言われた方が、よほど納得できる。

なのに夫は、「いい人の仮面」をつけたまま、あえて前者を選ぶ。

その仮面の下で、自分の罪悪感を、静かに私に押し付けてくる——

そんなやり方が、どうしても許せない。

だから私は、手放す準備をしている。

まだ心は重く、足取りもおぼつかないけれど。

夫の“正解”の物語からも、私を絡め取る関係からも。

これからは——
迷いを抱えたままでも、自分の答えに手を伸ばしていく。

ガーベラライン

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ABOUT ME
遊民
はじめまして、遊民です。 「死ぬまでにゆる~くやりたい100リスト」からスタートしたこのブログは、ある日夫が発した何気ない言葉をきっかけに、「1000日後に離婚する2人」へと進化しました。 夫婦関係を見つめ直しながら、自分自身を取り戻す過程を綴っています。 離婚も視野に入れつつ、できれば理解し合い、笑って人生を締めくくりたい――そんな想いで、日々の気づきや挑戦を記録中。 同じように悩む誰かのヒントや希望になれたら嬉しいです。