1000日の心のつぶやき

【1000分の40日目】夫婦の鬼門とアナログモンスター

遊民
遊民
車両保険をめぐって再びモメる夫婦。工事用車両、IC車検証、アナログな夫──「得意な方がやればいい」と甘やかしてきた結果、私は“アナログモンスター”を育ててしまったのかもしれない。夫婦の鬼門と、少しだけ愛おしいもどかしさの記録。
ガーベラライン

BABAの日のリフレッシュのおかげで朝から気分が良い。

いつもは、LINEで済ませるが、自動車保険の手続きが二度手間になるのが嫌で、内容をもう一度確認しようと、夫に電話をかけた。

──車両保険の件で、少し揉める。

最近、新しく入った車。
工事に直接使うから「車両保険は絶対入れる」と、夫は譲らない。
(なんでも、赴任先の修理工場の人がそう言ったらしい)

でもその車、見積もりを取っても、MAX補償でたった60万円の価値。

仮にポシャったって、会社が修理代くらい出せるでしょ?と私。

しかも、車両保険を使えば翌年から保険料は上がるのに──。

そんなに心配なら、車なんか買うな!!と言いたくなる。

「クララが立った」現象の余韻はまだ残っていたけれど、
だんだん霧が晴れてきそうだったので、「わかった」と話を切り上げた。

夫は、もしかしたら「また怒られた」と思ったかもしれない。
──そういうつもりじゃないのに。
でも、お金の話になると、ついシビアになってしまう自分がいる。

それにしても、うちら夫婦の鬼門って──
“車”と“修理業者”じゃない?

改めて、LINEにしておけばよかったと後悔する。


赴任先の3台に、沖縄にある2台。
合計5台分の保険を入力する作業が、静かに始まる。

まずは、沖縄の2台から。
車検証を開いて、ふと気づく。

最近の車検証って、ICチップ入りになってるんだよね。

「これ、なんで保険加入に必要なんだろ?」

気になって、AIで調べてみた。

──結果はこう。

改ざん防止、事務の効率化、そして将来的なオンライン化のため。

中身は紙の車検証と大差ない。
つまり、今のところFAXでもたぶんOK。
でも、そのうち「IC必須」になるかもしれない。

一台目の入力は、思いのほかあっさり終わった。
IC情報は、特に重要じゃなかった。


──でも、ふと思う。

こうしてデジタル化が進んでいく社会って、
夫みたいなタイプには、だいぶ生きにくくなってきてるんじゃないか。

いや、もっと正確に言えば──
今までの親切すぎる日本社会が、こういう“人種”を生んだんだ。

オンライン申請、電子証明書、クラウド請求……
そういう言葉を聞いただけで固まる、初老の男。

その姿を想像すると──

ちょっとだけ、可哀そうになった。

夫婦なんだし、得意な方がやればいい。
そう思って、ついつい甘やかしてきた。

──このアナログモンスターを育てたのは、他でもない私だ。

「アナモンマスターに……俺はな……
いやいやいや、ならない、絶対に!!」

近くにいれば、デジモンへの進化もできるはずなのに。
それすら叶わない今が、なんとももどかしい。

ガーベラライン

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遊民
はじめまして、遊民です。 「死ぬまでにゆる~くやりたい100リスト」からスタートしたこのブログは、ある日夫が発した何気ない言葉をきっかけに、「1000日後に離婚する2人」へと進化しました。 夫婦関係を見つめ直しながら、自分自身を取り戻す過程を綴っています。 離婚も視野に入れつつ、できれば理解し合い、笑って人生を締めくくりたい――そんな想いで、日々の気づきや挑戦を記録中。 同じように悩む誰かのヒントや希望になれたら嬉しいです。