
昨日のお昼過ぎ。
めずらしく夫からLINEが届いた。
「お疲れ様です。暇な時に電話して下さい」
——その文面に、少しだけ胸騒ぎがした。
恐る恐る電話を入れると、案の定、要件があった。
「甥っ子の子どもが入ってる少年野球チームがさ、遠征費のクラファンやってるんだよ。会社からちょっと寄付できないかなって」
甥っ子? あれ?
つい数年前、「あいつとは絶縁だ!!!」って怒鳴ってなかったっけ……?
まあ、謝られて仲直りでもしたのか。
夫の感情の潮目は、こっちが気づかぬうちに満ちたり引いたりする。
とりあえず、クラウドファンディングのページを確認したいと言うと、すぐにURLが送られてきた。
「ほら、自分が乗り気なことには即レスじゃん」
「経費にならないなら無理にやらなくていいよ」なんて言葉を添えていたけれど、態度がすべてを物語っている。バレバレだ。
ページを開いて確認すると、甥っ子の子どもはまだ小学4年生。
そこまで頑張って寄付しなくてもいいんじゃないかな……と思いながら、
「まだ4年生なんだね。そこまで頑張って寄付しなくても良いような気がする」と送ってみた。
すると、すぐに返ってきたのは、
「メンバーが11名しかいなくて、最後の大会になるかも」
——必死さが伝わってくるw
案の定、リターン型ではないから損金算入はできない。
AIにも確認したけれど、やっぱりアウト。
「資本金との兼ね合いもあるし、大きな金額は出せないよ」
そう伝えたうえで、「ポケットマネーからいくらか出してあげたら?」と提案すると、
「俺のポケットにはお金がありません」
……はい、出ました。いつもの牽制。
「じゃあスルーでいいんじゃない」
そう返すと、間髪入れず「よろしく」と返事が来た。
——やっぱり、やってあげたいんじゃん。周りくどいな〜。
しかたなく、個人と会社から少しずつ出すことにした。
手続きが終わった画面をスクショして、LINEに貼り付けたら、
ニコニコ顔のスタンプが返ってきた。
なんだろう、この微妙な苛立ちは。
ついでに、先日送った下請けさんの請求書の金額確認もリマインド。
「振込手続きしたいから、金額だけ確認お願いします」
今度はすぐに「OK」のスタンプが飛んできた。
——こんな簡単なことに、何日かかってるの?
ほんと、疲れる。
今日は、公正取引委員会から届いた調査資料と、夫宛に届いた県の調査依頼書もスキャンして、写真で送っておいた。
「内容に不足があれば、先方から連絡が行くはずだから、確認しておいて」と添えた。
今月は申告関係も重なっていて、できることは先に片づけておきたい。
小さなことは、さくっと終わらせたいのが本音。
夫はきっと、私がいなかった時期に税理士さんに丸投げして、作業料金が発生していたことすら知らない。
現場の保険のことで「昨年の売上っていくら?」なんて訊いてくる時点で、決算書なんて読んでないんだろう。
私が——
甘やかしすぎたのかな。
背負ってきた荷物を下ろしたところで、そのまま放置にはできない自分がいる。
もう私の責任じゃない。そう思っても、どこかで見てしまう。
この先、どうなるんだろう。
私の背中は、まだしばらく重たいままかもしれない。

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