1000日の心のつぶやき

【1000分の71日目】また一つ、伝わらないまま終わる会話

遊民
遊民
境界を越えることの怖さを語った夜。私は真剣に話したけれど、また一つ、言葉は届かずに終わった。

ガーベラライン

昨夜、夫に電話をした。

副業のことは、まだ話していない。

けれど、会社の移転前に——

以前から話していた、事務所の改装と見積もりについて、改めて意思確認をした。

「上下水道を含む工事になるから、家計から費用が出るかもしれない」と伝えると、
「見積もり次第で考える」と、了承してくれた。

一応、反対されても見積もりだけは取るつもりでいたので、
嘘をつかずに済んだことに、少しだけ心が軽くなった。

それから話題は、今日行った健康診断の話へ。

先月かかった風邪のおかげで体重が減っていたことを、彼は嬉しそうに話していた。

そして、あのLINEの件について。

義弟と元嫁が離婚した理由は義弟側にあって、

子どもを置いて出ていった元嫁の事情も知っているから、突き放すことはできない——

そう説明してくれた。

私は、それを否定しなかった。

でも、私にはどうしても理解できないことがある。

だから伝えた。

「私の元夫の義兄は、離婚から数ヶ月後にアパートを訪ねてきて、
玄関で私にキスをしようとしたことがある。」

——あのとき、私は思った。
離婚って、もう他人になることなんだって。」

そんなことがあったから

たとえ子どもの親同士でも、あえて連絡を取り続けるような関係には、どうしても違和感がある。

遊民
遊民
最悪、寝ようと思えば寝られる関係がまだ繋がっている。

それって、もう境界がないってことじゃない?

2人でいるところを誰かが見たら、ああ兄妹なんだなって思う?

「そもそも、子どもを置いていける人の気持ちが分からない。
……
きっと、私とは違う人種なんだと思う。」

私は真剣に話したつもりだった。

境界を越えることの気持ち悪さと、その後に残る距離感の歪み。

私はそれを、過去の経験として知っている。

だけど、夫は言った。

夫民
夫民
俺はそんな思いは一ミリもない。

2人で会おうとも思っていないし、考えすぎだろ

——ああ、またか、と思った。

私の「気持ち悪さ」や「怖さ」は、たいていこうしてなかったことにされる。

「そんなつもりない」と言われれば、それ以上、掘り下げられない。

その場で怒るほどのことでもないし、かといって、なかったことにできるほど軽くもない。

私は、ただ、自分の感じたことを伝えたかっただけなのに。

「私はあなたとは違う。だからこそ、知ってほしかった」とは言えなかった。

その代わりに、黙ってうなずいて、その話題を終わらせた。

また一つ、伝わらないまま終わる会話が増えた。

私が過去に線を引いた理由。

今も、自分を守るために、その境界線を守って生きていること。

ただ、それを知ってほしかっただけだった。

ガーベラライン

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遊民
はじめまして、遊民です。 「死ぬまでにゆる~くやりたい100リスト」からスタートしたこのブログは、ある日夫が発した何気ない言葉をきっかけに、「1000日後に離婚する2人」へと進化しました。 夫婦関係を見つめ直しながら、自分自身を取り戻す過程を綴っています。 離婚も視野に入れつつ、できれば理解し合い、笑って人生を締めくくりたい――そんな想いで、日々の気づきや挑戦を記録中。 同じように悩む誰かのヒントや希望になれたら嬉しいです。