
Amazonのセールで注文していたMac bookとiPhoneが届いた。
白い箱を開けた瞬間、部屋の空気がひときわ冷たく澄んだ気がした。
十数万円もするスマホが、世の中では当たり前のように売れている。
そのことに、少し取り残されたような心細さを覚える。
これまで愛用していたシャオミの機種も、知らぬ間に値上がりしていた。
きっとスマホそのものが、少しずつ“贅沢品”になっているのだろう。
とにかく、iPhoneデビューは果たした。
だが画面を前にしても、指先がまだぎこちない。
リセールバリューが良く、トラブル時の情報も豊富だと、リベシティで推されていたのを思い出す。
それを拠りどころにしなければ、不安に押しつぶされそうだ。
パソコンも試してみる。
WordやExcelの代わりになるアプリは、どうにも歯車が噛み合わない。
Googleスプレッドシートへ切り替えてみても、関数の違いに迷子になる。
AIに助けを求めても、返ってくるのは空回りする答えばかり。
私の使い方が悪いのか、世界が私を試しているのか。
それでも、請求書はすでにPDFやクラウドでやり取りする時代になっている。
大きな問題はない、と言い聞かせる。
スプレッドシートには無数のテンプレートが並んでいて、選べばすぐに形になりそうだ。
慣れるまでは時間がかかるとしても。
「調整品」と書かれていたものから試せばよかった、と小さく後悔する。
けれどノートPCは1年間レンタルでやり過ごしたし、Windowsで欲しい性能を求めればさらに高くついた。
セールの勢いもあり、一括償却できる額と考えれば、悪くない判断だったのだろう。
夜になっても、新しい機械の光が机に残っている。
そのまぶしさに包まれながら、今日は夫のことを考えずに済みそうだ。

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