1000日後に離婚する2人

【1000分の19日目】徒歩0秒の事務所と、積み重ねてきた日々

【1000分の19日目】徒歩0秒の事務所と、積み重ねてきた日々


デスクワークの一日。

会社の事務所は、自営業時代から変わらず、寝室の隣にある。

徒歩0秒の距離だ。

確定申告の時期などは、深夜近くまで仕事をし、疲れたらそのままベッドへ。

翌朝は、起き抜けからすぐにパソコンに向かっていた。

子育て中のPTA業務や地域の会合も、仕事の時間をずらして対応できたのは助かった。

でも、仕事が減るわけではない。

睡眠時間を削るのは日常茶飯事だった。

一昨日から赴任先に戻っていった夫。

そのツケが、集中砲火のように押し寄せてきた。

メールに添付された書類に一通り目を通し、即対応すべき案件と、期日までに取り組む仕事に分ける。

30年もこの仕事を続けていると、振り分けさえ間違わなければ、滞ることはほとんどない。

夫のもとで働く事務員さんは少し抜けているところもあるけれど、指示すればきちんとPDFやデータで資料を送ってくれる。

以前の夫の“LINEで写真を送るだけ”のやり取りに比べれば、格段に効率的だ。

毎月の請求書業務や、建設業退職金共済制度の手続きもまるっと任せられている。

手書き書類を元に夫とやり取りしていたころと比べ、データ管理もスムーズになった。

月5〜6日程度の出勤、PC作業をしっかりこなしてくれる。

この条件で、これまでに2〜3人は入れ替わっている。

だからこそ、今度は定着してくれると嬉しい。

そんなことを思いながら、コーヒーをゆっくりすする。

夫は「〇〇君は抜けてる」と言うけれど、私にとっては十分、戦力だ。

私が業務を離れていた3年間で、以前私が担っていた仕事は外部に委託され、年間250万円以上のコストがかかったと夫は言っていた。

現場さえ回せばいい――そう思っていた夫が、ようやく「会社を回すこと」の意味に気づき、「ありがとう」と言うようになったのもこの頃だ。

更年期も、案外わるくないのかもしれない。

昨日と同じく仕事漬けの一日だったが、今日も定時で終えた。

無理をしない。

更年期を経て、ようやく選べるようになった、私なりの働き方だ。


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遊民
はじめまして、遊民です。 「死ぬまでにゆる~くやりたい100リスト」からスタートしたこのブログは、ある日夫が発した何気ない言葉をきっかけに、「1000日後に離婚する2人」へと進化しました。 夫婦関係を見つめ直しながら、自分自身を取り戻す過程を綴っています。 離婚も視野に入れつつ、できれば理解し合い、笑って人生を締めくくりたい――そんな想いで、日々の気づきや挑戦を記録中。 同じように悩む誰かのヒントや希望になれたら嬉しいです。