【1000分の29日目】BABAの日、始めました。“自分株”買ってみた日。
朝、夫にお見舞いのLINEを送った。
すぐには既読がつかなかったけれど、
孫と昼食を食べ終えた頃には、既読になっていた。
「よかった、生きてる」
思わずつぶやいて、
少しだけホッとしている自分に、苦笑いした。
昼食後、孫は友達が遊びに来たので自室にこもる。
部屋からは、にぎやかな笑い声が聞こえてきた。
ゲームヲタクの集いの場と化しているようだけれど、
誰かと笑い合っている声が聞こえるだけで、心がふっと軽くなる。
その声をBGMに、私はパソコンを開く。
最近、一番集中できるのがブログを書く時間だ。
感情的になりがちな私でも、文章にすることで、
「あ、あの時、こう言いたかったんだな」と
少しずつ冷静に、自分の気持ちを見つめ直せるようになってきた。
AIに言われた通り、私にはこういう感情の整理の仕方が合っているのかもしれない。
思えば私はいつも、誰かのために走っていた。
誰かに何かがあった時のために、遊び歩くことも我慢したし、
お金も、自分でコツコツ貯めては、結局は誰かのために使ってきた気がする。
いろんなことが“できてしまう”自分もいたけれど、
特に夫の頼みには、いつも全力以上で応えてきた。
「得意な人がやればいい」と思っていた。
でも──やってくれる人がいる限り、人は本気で変わろうとはしないのかもしれない。
そう思ったら、「やらなくていいこと」に
ちゃんと向き合ってもいいのだと、自分に言えるようになった。
今は、自分の棚卸に集中してもいい時期なのかもしれない。
──そうだ、来月から「自分の日」を決めよう。
土日は、長女の仕事や孫の予定が入りやすい。
だから、部活も塾もない水曜日を、BABAの日にしよう。
スマホの電源をオフにして、
仕事も、妻も、母親も、祖母も──すべて、ひと休みする日。
もちろん、緊急時には手を貸す。
けれどそれ以外は、私の時間を、私のために使ってもいいはずだ。
誰にも気兼ねなく、好きなカフェで本を読んでもいいし、
ぼーっと海を眺めながら、おにぎりを食べたっていい。
ノートを開いて、思いつくままに言葉を綴ってもいいし、
何も書かずに、ただぼんやりしているのも、悪くない。
誰の役にも立たなくていい日。
“自分だけに、優しくする日”。
名前をつけるなら──「BABAの休息日」。
そう決めただけで、肩の荷がふっと軽くなった気がした。
今まで頑張ってきた私に、週に一度くらいは、
ちゃんと「ありがとう」を言ってあげよう。
「今週も、よくやったね」
「来週はもっと、自分を大切にしようね」
水曜日が、そんな日になりますように。
そう思った私は、スマホのカレンダーを開き、
最初のBABAの日にネイルの予約を入れた。
ハンドとフットで、7,700円。
「高いかな」と思いながら娘に話すと、あっさり「それ、めちゃ安だよ」と返ってきた。
ハンドだけでもそれくらいかかることがあるらしい。
私はつい、「そのお金があれば高配当株が数株買えるのに……」とつぶやいてしまった。
でも娘は笑いながらこう言った。
「それ、もう“自分株”買ったと思えばいいじゃん。気分、上がるんでしょ?」
──たしかに、その通りかもしれない。
ずっと後回しにしてきた、小さな楽しみ。
ほんの少しでも、自分を喜ばせる予定を入れることで、
心がふわりとほぐれていく気がした。
いつも応援ありがとうございます。
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